「ライオンと魔女」

わたしがこの本の中でまずひかれたのは、ここでした。

「ライオンと魔女」より (以下斜字部はすべて本から抜粋したもの)

…雪を踏むキシキシという…

なんてぴったりな表現なんだろうと思いました。
小学生のわたしは、まだこんな表し方を見たことがなかったのです。

わたしはルーシィが最初から大好きですが、
エドマンドはこの本を読んでいる途中は好きになれませんでした。
でも読み終わったとき、好きになって、そして他の本を読み進めていくと
エドマンドが大好きになりました。
この本の後のエドは誰よりルーを信頼していたと思います。

さて、この本の中で、色のない世界に色が戻ってくるようなシーンがあります。
魔女の魔法が弱められ、長い冬から春に変わろうとしているナルニアの様子です。

…ひと時ごとに、緑のまだらは大きくなり、雪のまだらは小さくなっていきました。
ひと時ごとに、木々はますます雪の衣をゆすりおとしました。
まもなく、見えるかぎりのところに、白のすがたはなく、モミの濃い緑や、
カシワとブナとニレの黒っぽいごつごつしたはだかの枝々がながめられました。
そのうちに、霧が白から金色に変わったと思うと、やがてきれいに晴れあがりました。
まばゆい日の矢が、さんさんと森の地はだにもれそそぎ、
頭上には高い木々のこずえのあいだに、青空がのぞきました。
 するとまもなく、もっとふしぎな、もっとすばらしいことがはじまりました。
とつぜん、すぐ近くのシラカバの林のかげに、エドマンドは、
その地面をいたるところびっしりとおおいつくす小さな黄色い花を見ました。
キンポウゲでした。水の音は、いよいよ大きくなりました。
やがて三人は、流れを渡りました。
川を渡ると、ユキワリソウがさいているのが見えました。…

想像するだけでもあざやかで美しい場面です。

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